こんにちは、今年で東日本大震災から10年が経ちました。
10年経った今日も先の震災の震源地付近では未だに余震(4月から余震という発表は中止に)が続いており、更には千葉県や関西でも大小様々な揺れが断続的に観測されています。
そこで意識してしまうのが『首都直下型地震』や『南海トラフ巨大地震』の存在です。
特に南海トラフ巨大地震の予測では私が住む地域はもちろんですが、関西一帯が『震度5以上の揺れ』と報道されています。
いつ来るのか?そもそも本当に来るのか?いちいち考えるのは心配し過ぎかもしれませんが他人事ではないので色々と調べて自分なりに想像してみました。
複数記事に分けて震災の概要・被害予想・防災&対策・震災後の生活について書きます。
まず今回は南海トラフ巨大地震の概要についてまとめます。
目次
南海トラフ巨大地震-概要
まず南海トラフ巨大地震について、私が調べた情報を整理していきます。
テレビやインターネット上で定期的に取り上げられているネタなので既知の情報が多いと思いますが、最近のデータで大きく変化している部分もありました。
そもそも南海トラフとは?
南海トラフ(なんかいトラフ、英: Nankai Trough)は、四国の南の海底にある水深4,000m級の深い溝(トラフ〈舟状海盆〉)のこと。東端を金洲ノ瀬付近のトラフ狭窄部、西端を九州・パラオ海嶺の北端とする。
南海トラフ – Wikipedia
以上がウィキペディアからの引用ですが、ザックリ説明すると静岡県から四国に並行して日本列島の南の海底にはプレートの境界線があり、それを南海トラフと言うそうです。
静岡県から高知県までの距離を想像すれば非常に巨大であることが分かります。
なお東日本大震災の震源は日本海溝と呼ばれる南海トラフよりも長く大きな溝(8,020m)です。しかし、こちらは南海トラフよりも日本列島から離れておりこの情報を持って安心は出来ません。
地震や津波の被害が予想される地域

上記は内閣府の公表データから引用させて頂いた被害の予想される地域と震度です。なおこちらは基本的な予想であり、震源地によってはもっと大きな揺れも予想されるそうです。
南海トラフは先にご説明したとおり、本州の西側と並行して伸びているので被害が予想される範囲も関東より西側の広い範囲で、特に南海トラフは静岡県の駿河湾内まで伸びていることもあり静岡県周辺がより大きく揺れる可能性が高いようです。
大阪もほとんどの地域が震度5強と非常に大きな揺れが予想されており、被害も甚大なモノとなるでしょう。
なお2020年から予測モデルがより多角化したことで以前よりも震度予想が低くなっている地域もある。ただこれはあくまでも予測なので震源地によって大きく変化することを忘れないで下さい。

こちらも内閣府の公表データから引用させて頂いた駿河湾~紀伊半島沖を震源地とした場合の津波の予想です。
静岡県や愛知県、三重県は非常に高い津波(最高20m以上)が到達すると予想されています。
東日本大震災では最大で40mの高さまで津波が押し寄せた記録があり、津波が予想される地域の方は揺れが収まり身の回りの安全が確認でき次第、迅速な避難が必須でしょう。
特に内湾(大阪湾など)に面している地域の方は津波に対する危機意識が低い印象を受けます。私の職場や身近な人も大阪湾近郊で生活していますが危機意識は低いように感じます。5mの津波でも命の危険性は高いです。
今一度、自治体が公表しているハザードマップから避難所や安全な避難経路の確認を行いましょう。
南海トラフ巨大地震が発生する可能性
南海トラフ巨大地震の発生確率は2013年5月に「30年以内の発生確率は60~70%」とされて発表されておりましたが、2020年の発表では「30年以内の発生確率は70~80%」と評価を格上げしました。
南海トラフ地震については、マグニチュード8~9クラスの地震の30年以内の発生確率が70~80%(2020年1月24日時点)とされている。なお、同委員会は、南海トラフでは過去1,400年間に約90~150年の間隔で大地震が発生していることから、次の地震までの間隔を88.2年と予測している。1944年の昭和東南海地震や1946年の昭和南海地震が発生してから、2020年は約75年を経過しており、南海トラフにおける大地震発生の可能性が高まっている。
国土交通白書
南海トラフ巨大地震はインターネットで調べモノをする私達の世代が生きている間には高い確率で発生するでしょう。それは上記の引用からも分かるかと思います。
蛇足ですが、大きな災害を伴わずに南海トラフの歪みが無くなるには数億回に分けて小さな揺れを繰り返さなければならないようです。以前に見た情報でソースが残念ながら見つけられませんでした。
私達に出来ることは備える事だけです。
自治体・行政が行っている対策
では来たる未曾有の災害に対して政府や自治体はどのような対策をしているのだろうか?調べてみると地域によって違いはありますが様々な対策を行っておりました。
では代表して大阪府が行っている対策から少しご紹介します。
対策①:津波・高潮対策
水都とよばれる大阪は多くの地域が元々海の底にありました。現在の大阪市中央区や北区の景色を見るととても想像出来ません。しかし、梅田駅は海抜0.5mしかありません。
それ故に昔から大阪の沿岸部では防潮堤や水門の工事が続けられて来ました。現在も木津川の防潮堤補強工事が続いていますが、まだまだ目標とする状況には達していないようです。
対策②:液状化対策
大阪は沿岸部の広範囲が埋め立て地です。地元の人に分かりやすい説明として阪神高速湾岸線から海側のほとんどが埋め立てです。埋め立て地と地震で思い出されるのがディズニーランドがある浦安市です。
東日本大震災当時に報道された映像では地面が割れ、地面が陥没、隆起して大きな水たまりがアチコチに発生しました。
大阪府では地盤を改良し、液状化への対策も進めているようです。また液状化した場合に二次災害が発生しない為の対策も考えられているようです。
対策③:避難先の確保
災害時の避難先の確保はもちろんですが、津波の発生に対する対策として避難ビルの確保も進めているようです。
グランフロントなどの商業施設から学校、URなど賃貸物件、更にはローレルタワー梅田など分譲マンションもリストに入っておりました。
大阪府の対策内容や避難ビルの情報ソースを下記に記載しておきますので確認しておきましょう。
なお下記の画像は江戸時代の大阪に現代の大阪を透過して重ねた画像です。半透明に写っている部分は埋め立てや地形の変動で生まれた地上部です。マンションやビルが立ち並ぶ大阪市の中心部はほとんどが海の底なんですよね。

まとめ
- 南海トラフとは
- 地震や津波の被害が予想される地域
- 地震が発生する可能性
- 行政が行っている対策
について当記事では触れました。
改めて発生確率の高さや私が生活している地域が危険であるかを再確認しました。津波の危険性は低いですが、建物の耐震性や二次災害が今では気になります。
次の記事ではより具体的な被害予想について掘り下げて行きたいと思います。
多くの方が南海トラフ巨大地震については既知だと思います。テレビ番組や雑誌などでも10年以上前から話題となっているから当然ですね。
しかし、実際に予測される規模の揺れと津波が来た場合の影響について調べました。皆さんが知る・調べる・考えるキッカケになれば幸いです。
あとがき(駄文)
東日本大震災の当時は私は北海道で学生をしていました。
今でもあの日の事を鮮明に覚えています。
私は就職活動の帰り道、バスの中でつり革を握って立っていました。
ちょうどバスが交差点内で右折待ちしている時、大きくゆっくり前後に揺れていたのを覚えています。当時はバスの車内ということもあり「ん?車の揺れが酷いなー」とだけ感じていました。
その後はバスが目的地に到着し、自宅まで数分ほど歩いて難なく帰りました。
そして、家に着いておもむろにテレビをつけ、自分の目を疑いました。
住宅街に大型船が流れ込んでいる中継映像でした。
その日は頭から衝撃的な映像が離れず、ニコニコ動画で眠れない人たちが集まっている配信を見ていたことを覚えています。
震災から5年、私は無事に就職してお金を貯めて被災地を巡り、改めて自然の恐ろしさをまざまざと見せつけられました。
この体験から家具を買う時の耐震対策や食料の備蓄など生活の教訓となっています。
皆さんもこの機会に今後起こるであろう未曾有の災害について考えてみて下さい。