日本も他人事ではない!?米国発の差別運動

アメリカで白人の警察官が黒人男性を取り押さえた際に首を圧迫し、死亡させてしまう事件が発生しました。この事件を発端に全米だけではなく世界に黒人差別に反対する運動が波及しています。

このニュースを見て色々と気になっていた事を調べて感じた事をご紹介します。

アメリカの事件と黒人差別

2020年5月25日(現地時間)アメリカのミネソタ州ミネアポリスにて警察が黒人男性の首を圧迫した状態で数分間に渡り拘束し、死亡させる事件がありました。

現場の状況を撮影していた動画がインターネット上に投稿されると瞬く間に全米に広まり、警察に対する抗議活動が各地で始まりました。

しかし、なぜ警察に対する抗議活動が反差別運動へと発展したのでしょうか?

アメリカの根深い黒人差別の歴史

アメリカははるか昔、コロンブス(イタリア人)が発見し、マルティン・ヴァルトゼーミュラー(ドイツ人)が命名したと言われています。その後、イギリス人やフランス人も競い合うようにアメリカ大陸に進出し、土地を切り開き、アメリカ合衆国が誕生しました。

ここまでの登場人物はすべて白人です。ではどこから黒人がやってきたのか?

それは開拓を進める上で必要な人手としてアフリカから強制的に連行されてきた奴隷です。後にこの奴隷を巡って南北戦争(1861~65年)という多くの犠牲を伴う争いが起こりました

結果的に奴隷は開放され白人も黒人も法の下で平等となりました。

がしかし、簡単に考え方を変えられないのが人間です。戦争から150年以上が経過した現在でも黒人は奴隷の子孫であると見下す人々が一定数いるのが現状です。

人気小説のハリー・ポッターの魔法使いの血を代々受け継ぐ”純血”が魔法使いと一般人の子供である”混血”を見下しているシーンを思い出しますね。

ただアメリカにおいて白人の方が黒人より所得が高く、裕福なのは事実です。もちろんどちらかの能力が秀でていて、どちらかが劣っているわけでは無いと思います。裕福な家庭で育った子供と貧しい家庭で育った子供では選択肢の幅が違います。これをひっくり返すことは容易な事ではありません。

白人と黒人の資産額格差、25年間で3倍に拡大 米

その結果が所得や生活の質の違いとして現れ、白人が黒人を見下す文化が無くならない原因なのではないでしょうか。

ちなみに過去にも白人警官が黒人の学生を射殺して無罪になった事件や白人警官が無抵抗の黒人女性を射殺した事件など過去にも警察による黒人への過剰な対応が問題となった事例は多数あります。

米ミズーリ州ファーガソン 黒人青年射殺事件
米テキサス州フォートワース 黒人女性射殺事件

これらが積み重なって今回の大規模な反差別運動へ繋がったのだと思います。

渦中で起きた新たな悲劇

ミネソタ州ミネアポリスの事件を受け、抗議活動が盛んに行われている最中に新たな悲劇が起こりました。

ジョージア州アトランタで警察と揉み合いになった黒人男性が激しく抵抗をした結果、その場で射殺されるという事件です。世間が大きな騒ぎとなっている最中の出来事だった為、アトランタ市警の本部長が即日に辞任を発表する事態へと発展しました。

米アトランタで警官に撃たれ死亡した黒人男性、背中に2発

ただ私はアトランタの事件はミネアポリスの事件がなければここまで大きな問題にはならなかったと感じています。普段なら「迷惑行為を行った犯人が抵抗した上で射殺された」という事件で片付けられていたでしょう。

しかし、世界がコロナウイルスによる世界的な混乱と不況により不安やストレスを抱えている中で今までくすぶっていた問題がミネアポリスの事件をきっかけに爆発した結果なのではと考えています。

現在も生活の豊かさで白人と黒人の間には大きな溝があり、お互いの感情的なわだかまりは大きくなる一方です。今後も衝突が激化していく危険性は非常に高いと思います。

日本の差別

ここまでは長々とアメリカの事件と差別の歴史についてご紹介してきましたが、差別に関する問題は世界中でくすぶっています。もちろん我々が住む日本でも人種差別はあるのではないかと思い調べました。

日本は世界の国々と違いデモや抗議活動に消極的なので当該ニュースは大きく取り上げられず、私の周りでも関心を示す人が少ないように感じています。日本の生活が豊かで一見すると差別とは無縁だからでしょうか?

しかし、日本人は差別していることに気がついてないだけだったんです。

根深い昔から続く日本の差別感情

日本では男性と女性の性差別は昔から論議されてきました。完全に解決することは身体的な特徴などからもまだまだ障害が多いですが、少しずつ改善されてきたと思います。

しかし、人種的・民族的な問題に関してはあまり注目されていません。それは日本の大多数が大和民族を先祖に持つ単一民族で構成されているからでしょう。ただ国際化が進んだ現在の日本には多種多様な人々が生活しています。

私が調べた範囲で特に知って頂きたいモノを紹介します。

まずは今の若い世代にはピンとこない”部落問題”です。私も北海道から本州に引っ越してくるまで見聞きしたことがなかったのですが、特に西日本は京都や奈良、大阪と古い歴史を持つ街が多いのでなかなかに根深いなと感じました。

日本にはかつて穢多・非人という奴隷とは少し違いますが、自由な生活を制限された人々や朝鮮から労働力として渡ってきた・連れてこられた人々が集まって生活していた集落がありました。その集落を部落と呼び、貧しい生活をおくる彼らを差別する風潮が江戸時代より前から戦後まで長く続きました。

現在は部落解放運動や転居・転入、時代の流れを受けて部落という記憶や存在も薄れてきています。

一方で新たな部落が形成されてきていると私は感じています。日本では近年、海外からの移民が増えています。その人数は世界で4番目に多く、労働者人工だけでも100万人を超えています。さらに深刻なのが移民してきた後に失業するなどの問題で生活保護を受ける人々が増えていることです。

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所得格差が年々、広がっている日本においてこの問題がアメリカの黒人差別のような、新たな人種差別問題に繋がるのではないかと感じました。

まとめ

・白人と黒人の間には貧困など様々な溝がある
・日本でも格差による差別があった
・今後は新たな差別が生まれる危険性がある

アメリカの黒人差別がキッカケで今まで気になっていた差別問題について色々と調べてみましたが、どの問題も共通して自分よりも生活的に劣っている人間を見下して差別している事例が多いように感じました。

日本でもよく「あそこはガラが悪い」、「あそこは治安が悪い」と言います。これらもよくよく考えるとその地域に住む人々を差別する言葉なのかもしれません。

日本の社会問題として、高齢化と所得格差があります。衰退し始めている日本の経済においてこの問題は今後より深刻になっていくことでしょう。それがキッカケとして新たな差別が生まれないことを祈ります。

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